7/17(月祝)開催の『西澤諭志特集:ドキュメンタリーのハードコア』に合わせ、過去の西澤諭志の写真作品を展示し、写真家としての活動を紹介する。作家が住むアパートの窓と勤務先の物流倉庫の窓からの風景写真。一見しただけではこの二種類の写真を繋ぐ関連性も、取り立てた特徴も見えないが、よく目を凝らすと、分割撮影したデータをPCで少しずつ繋ぎ合わせている為、極めて解像度が高く、その操作の痕跡であるズレや歪みが残されているのが見えてくる。全体から細部へ視線の往復は、意味を為さないかのように見えた眺めが、徐々に「風景」として成立していく過程と重なる。このような記録の方法論が、後に映画『百光』へと繋がる。