No.1に引き継いで、今回は<エロスXコンセプト>を中心に、パフォーマンスと上映、さらにゲスト(奥山順市)とのトークと盛り沢山の内容で、イイムラ映像アートの神髄にせまります。
映画制作と並んで、最初から始めたフィルム・パフォーマンス「スクリーン・プレイ」(1963)は前回の「フィルム・コンサート」(1963)と並んで、近年欧米でのエクスパンデッド・シネマの再興にともなって、すでにニューヨーク、ロンドン、パリなどで再演され、高い評価をえています。
また、フィルム制作でも2作目の「LOVE」(1962)は自身、音楽を制作したオノ・ヨーコによって、NYの実験映画の批評家、ジョナス・メカスに紹介され、「詩的な、肉体の官能的な冒険」と絶賛されました。また、草間弥生のNYでのボディ・ペインティングと花々を織物のようにモンタージュした「FLOWERS」(1968-69)は華麗な映像美の世界を現出します。
さらに、1970年代から始まるコンセプチャルな作品では,ビデオ・インスタレーションの日本での最初の作品のひとつとなった「Man And Woman](1970、毎日現代美術展)をはじめ、「Oserver/Observed](1976)や「視覚的論理(と非論理)」(1977)などのビデオ記号学の代表作品が作家の解説と一緒に上映されます。ゲストとの議論や観客の質問も、またとない機会です。
★飯村隆彦のNYガイセン・レトロスペクティブ#3〈風景×言葉〉6/16(日)開催!詳細はこちら
飯村隆彦Blog&HP
Blog http://takaiimura.sblo.jp/
HP(English/Japanese):http://www.takaiimura.com/
飯村隆彦、奥山順市(映像作家)
フィルム・パフォーマンス
『スクリーン・プレイ』(1963)(約12分)16ミリフィルム「いろ」(1962)
パフォーマンス:飯村隆彦
60年代初頭に,草月アートセンターで初演され、前回の「フィルム・コンサート」と同様、まだパフォーマンスという言葉がなかった時代の伝説的な作品で、飯村隆彦の「いろ」という油のなかにペイントをたらして、自動的に化学反応する色彩の変化に、下から熱を加えて煙を出して死滅するいろの生き様を捉えた映画。パフォーマーは黒シャツを着た男の背中に投影された映画のフレームをゆっくりと切り取るとそこに映像が現出する。
作品上映(DVD)
『視姦について』(1962) 10分
共作:中西夏之、サイレント
photo:Takahiko Iimura「視姦について」(1962)
『Ai(Love)』(1962) 15分
音楽:オノ・ヨーコ
photo:Takahiko iimura 「LOVE」(1963)
『Flowers/フラワーズ』(1968-69) 11分
出演:草間弥生(ボディ・ペインティング)とそのパフォーマー、飯村昭子
『Man and Woman/男と女』(1971) 2分
マルチモニタ−展示、毎日現代美術展、東京都美術館、1971年
『Camera, Monitor, Frame/カメラ、モニタ−、フレーム』(1976) 7分
『Observer/Observed/オブザーバ/オブザーブド』(1976)9分
出演:飯村隆彦、飯村昭子
photo:Takahiko iimura 「Observer/Observed」(1976)
『視覚的論理(と非論理)』(1977) 15分
飯村隆彦のNYガイセン上映レトロスペクティブ スケジュール(予定)
飯村隆彦のNYガイセン上映レトロスペクティブno.3 2013年6月16日(日) <風景×言葉>
飯村隆彦のNYガイセン上映レトロスペクティブno.4 2013年7月7日(日) <光×時間>