映画『わたしたちの宣戦布告』

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コメント

最愛なる我が子のガンとの闘いという、とてもヘヴィなテーマなのに、見終わった後の清々しさや、クスッとしてしまう楽しさは一体何だろう!

60年代のゴダール、70年代のトリュフォー、80年代のロメール、90年代のカラックス、00年代のオゾンらと全く同じ感触。ニューウェイヴ“オブ”ニューウェイヴな、フランス映画の新しい名作が誕生!

カジヒデキ
ミュージシャン

決して軽くはない題材を中心に置きながらも、ここにあるのは悲しみよりも、活き活き輝く生命力であり、笑いであり、そして生きることへの強い気持ち。JACNOの音楽を前に、泣きながら笑いたくなるように幸せな気分を味わうなんて……。

主演のジェレミーとは十年来の友人だったが、二人の間にこんな事実があったとは知らなかった。大きな拍手を送りたい。

梶野彰一
フォトグラファー/ジャーナリスト

事実に基づいていながら、リアリズムの呪縛を振り払う自由奔放な演出で、滑稽であることを恐れない。

みなが寄り添い、同じ方を向いて前進する。そんなこと現実にはあり得ない?でも映画は現実の再現ではない。一時の癒しを与えるものでもない。ただの夢でもない。

この映画は現実を励まし、讃えるための力強い歌だ。生きるための疾走するダンスだ。

諏訪敦彦
映画監督

重たい現実を力強い感動へと変えてみせたヴァレリー・ドンゼッリに心を揺さぶられた!

辻仁成
作家・映画監督・ミュージシャン

かつて、こんなにポップでスタイリッシュな闘病映画があったろうか?!

音楽の入り方といい、走り抜けるようなテンポといい、カメラワークといい、演出といい、そして何より編集がウマイ!と唸らざるをえない。

子供の難病なんて、重くて触手をのばすのをためらう題材だというのに、観賞後感が爽やかさと感動に満ちていた・・・拍手!

D[di:]
作家・アーティスト

VS病気、VS病院、VSお金、VS社会、VS自分、、、と、さまざまな戦いを同時に突っ込んで行かざるをえなくなった若い2人。

この試練に、走ったり踊ったり歌ったり怒ったり泣いたり笑ったりして挑む2人の若さ&生命力がまぶしく輝いていました。

花くまゆうさく
漫画家&イラストレーター

監督・脚本・主演のヴェレリーと夫役ジェレミーの実体験の映画なので、2人の演技ではない当時の愛と絆と苦悩の日々がリアルに伝わってきました。

子供は宝です。「私達なら乗り越えられるよ」と宝を守る若いカップルを、強くたくましい大人にしてくれた。愛らしいアダムと若いカップルを心配、応援する家族の一員に自分もなっていました。

前田典子
モデル

単なるファミリードラマじゃなく、単なるハッピーエンドでもない。

実体験でもある息子の難病という重たそうな題材だが、音楽や、ポジティブな材料達がストーリーを重たくしていない。夫婦を通して見えるフランス人の恋愛観も面白い。

マドモアゼル・ユリア
シンガー / DJ / GIZA デザイナー

ドキュメンタリーのようなドラマであり、ドラマのようなドキュメンタリーだ。

ローリー・アンダーソンがこんなに切なく響くなんて。

宮沢章夫
劇作家・演出家・小説家

「運命に立ち向かう若い夫婦」「子供の難病もの」という言葉から想像される全てのクリシェを裏切って疾走する映画。生きる歓びとエネルギーに満ちあふれている!

映画の姿勢も、物語の中で生きる主人公たちもインディペンデントで、こんなフレッシュなフランス映画は久しぶりだと思いました。

山崎まどか
コラムニスト

海外レビュー

リアリズムとファンタジーを混ぜながら、監督のヴァレリー・ドンゼッリは深刻な主題についての感情溢れる作品を、的確なトーンとポップなリズムで我々に差し出してくれる。

ル・ポワン誌
Le Point

才能溢れるヴァレリー・ドンゼッリの映画は、自由であり、つまりとんでもなく生き生きとしていて、恐るべきエネルギーを備え、すべてを吹き飛ばしてしまう。まさに魔法!

スタジオ・シネライブ
Studio CinéLive

この作品は必要なものをすべて備えている。至福の時、と言葉にできるのは、まさにここぞというタイミングで、弾けるような笑いが悲しみの涙を癒してくれるからだ。

VSD誌
VSD

まさに恩寵の映画。知性とエモーションを備えた傑作。

テレ・セット・ジュール誌
Télé7Jour

すべての人間に語りかける親密な作品。音楽と生命と笑いに満ちたこのドラマは、悲しみではなく深い感動を、私たちに与えてくれる。

ル・パリジャン紙
Le Parisien

新鮮な視線、大胆な足取り。女優であり監督のヴァレリー・ドンゼッリは、よくある誇張や滑稽さという危険な罠に陥ることなく、自分の作品を音楽で満たし、ひとりの母親が混乱して走る姿をダンスに変えてみせた。要するに、彼女は自分のやり方を貫いたのだ。ブラヴォー!

ル・パリジャン紙
Le Parisien

生きることへの情熱と類い稀な演出に導かれ、ヴァレリー・ドンゼッリの監督2作目は観客の目をびしょ濡れにしてしまった。

メトロ誌
Métro

ヴァレリー・ドンゼッリは自由、勇気、発明、優雅さと恩寵に基づいた映画的しきたりと、サウンドトラックに飾られたヴィヴァルディの音楽を結びつけてしまう。物語の規則の変奏、エモーションからユーモアへの震えるような移行、私的なドラマから人生の普遍的な称賛への変化。『わたしたちの宣戦布告』はとんでもなく美しい作品だ。

ル・モンド紙
Le Monde

歌による空想的な軽さ、暗いときでも見せられるギャグ、断絶の入ったリズム。それらによってこの作品は、まさにジャック・ドゥミを引き継いだ、魔法のような詩となっている。巧みな形式が物語を現実から飛翔させる一方で、ディテールの具体性と正確さによって、この作品はほぼドキュメンタリー映画と同じ場所に身を置いているのだ。

ル・モンド紙
Le Monde

マジメくさってイライラさせるフランス映画全般にあって、この作品はそれに揺さぶりをかけ、活を入れ、そして全力で暴れてみせる。死に向かって吠えつき、喜びとともに笑うのだ。

リベラシオン紙
Libération

この作品を見ると、悲痛な主題を描くための、いかにもやり方をドンゼッリが断固拒否していることに驚く。この作品が語りかけるのはエモーションであり、パトスだ。そこにあるのは知的で的確な関係性なのだ。

レザンロック誌
Les inrockuptibles

『わたしたちの宣戦布告』は愛についての偉大な映画だ。この作品は竜巻のようにすべてを吹き飛ばす。というのも病気という主題は、かならずしもこの作品の真の問いではない。それはあくまでも、感情の試金石なのだ。

カイエ・デュ・シネマ誌
Cahiers du Cinéma

『わたしたちの宣戦布告』が自伝的な映画だという事実はいっさい隠されていない。にもかかわらず、その演出とスタイルの作り方によって、それはまぎれもないフィクション映画となっている。これはミュージカル映画だ。病院の廊下を駆け回り、歌うのだ。そしてこれは喜劇だ。そこには笑いが満ちている。

エル誌
Elle

疑いは必要ない。とにかく『わたしたちの宣戦布告』に駆けつけるべきだ。今年もっとも美しいフランス映画の1本!

ポジティフ誌
Positif