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【見逃した映画特集2019】異能・渡辺紘文監督特集-大田原愚豚舎の世界-

12月31日(火)、1月2日(木)

日時

12月31日(火)、1月2日(木)

料金

【特別料金】一般¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,100/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK会員¥1,000

詳細 DETAIL

映画を観る意味、作る意味とは?自分にとっての映画とは?
悩める映画監督、平成最後の自意識地獄巡り。

映画制作集団 大田原愚豚舎とは?

映画制作集団「大田原愚豚舎」は2013年、日本映画界の巨匠 今村昌平監督の長男 天願大介氏が命名し、映画監督の渡辺紘文と映画音楽家 渡辺雄司兄弟によって旗揚げされた映画制作団体。渡辺兄弟の故郷、栃木県大田原市を拠点に独自の映画創作活動を展開し、精力的に作品を製作・発表・上映し続けている。長編映画『そして泥船はゆく』『七日』『プールサイドマン』『地球はお祭り騒ぎ』が4作連続で東京国際映画祭への正式出品。『プールサイドマン』は東京国際映画祭 日本映画スプラッシュ部門・作品賞を受賞。さらにドイツのニッポンコネクションにおいて、ニッポン・ヴィジョンズ審査員賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。『普通は走り出す』は、2018年にMOOSIC LAB出品用に制作されたロックバンド・トリプルファイヤーとコラボレーションした彼らの最新作である。

【上映スケジュール】

■12月31日(火)『普通は走り出す』(109分)+『八月の軽い豚』(42分)
■1月2日(木)『地球はお祭り騒ぎ』(116分)


【上映作品】

『普通は走り出す』(2018/モノクロ/STEREO/16:9/109min)

「蓮實重彦だろうが、アンドレ・バザンだろうが、淀川長治だろうが、佐藤忠男だろうが……!」など傍若無人に映画評論家への愚痴を炸裂させる大田原在住の自主映画監督。電話の向こうの「直井さん」なる人物といい、こりゃヤツアタリの楽屋オチか!?と思いきや、トリプルファイヤーの怪曲群がミュージカル顔負けにパズルのピースとして完璧に組み込まれている精巧さ。正しい意味でフェリーニを受け継いだ渡辺紘文版の『8 1/2』と呼ぶべき傑作。そして問題のシーン、燃えていく老舗映画雑誌の表紙に写っている映画作家は誰だ!?(森直人)

監督・脚本:渡辺紘文
出演:渡辺紘文、萩原みのり、古賀哉子、加藤才紀子、ほのか、黒崎宇則、永井ちひろ、久次璃子、平山ミサオ、松本まりか
劇中歌・主題歌:トリプルファイヤー
撮影監督:方又玹
音楽監督:渡辺雄司
企画:直井卓俊


『八月の軽い豚』(2007/カラー/スタンダードサイズ/42分)

セックスと暴力の無軌道な青春――。藤田敏八の伝説的な名作『八月の濡れた砂』の舞台は夏の湘南だが、ここは豚小屋とスナックしかねえクソ田舎だ!日本映画学校(現・日本映画大学)の卒業制作として撮られた鮮烈な「愚豚」の青春。出口なしの閉塞感を切り裂こうと、16mmのカラー映像に叩きつけられる荒ぶる魂。まだ独自の渡辺紘文スタイルが完成する前ながら「処女作に作家のすべてがある」との有名なテーゼを証明する必見作。主人公の親友役、のちに『岬の兄妹』の主演で映画界を震撼させることになる松浦祐也の狂気の爆演を見よ!(森直人)

監督・脚本:渡辺紘文
出演:完山京洪、松浦祐也、伊澤恵美子、山下葉子、柴田義之
撮影:バン・ウヒョン
音楽:渡辺雄司


『地球はお祭り騒ぎ』(2017/モノクロ・パートカラー/STEREO/16:9/116分)

愛犬のリンゴと穏やかな生活を送り、小さな町工場で働く本田と同僚のビートルズマニア・平山が東京ドームで開催されるポール・マッカートニーの来日コンサートへ向かうまでの珍道中。大田原愚豚舎の十八番とも言える”車中で一方的に喋り続ける男”のシーンでの渡辺節(もちろんほぼ悪態)にはいよいよ磨きがかかり、カウリスマキと落語が合体したようなおかしみと悲しみが溢れる。撮影中に渡辺兄弟の祖母が100歳の米寿を迎えた記念碑的一作。(直井卓俊)

製作総指揮・脚本・編集・監督:渡辺紘文
出演:今村樂、リンゴ、渡辺紘文、井野勝美、井野亮子、渡辺あけみ、黒崎宇則、渡辺雄司、平山ミサオ
製作総指揮・音楽監督:渡辺雄司
撮影監督:方又玹
製作:渡辺秀樹、渡辺あけみ
絵本:今村幸治郎