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【見逃した映画特集2019】嵐電

12月27日(金)~12月29日(日)

日時

12月27日(金)~12月29日(日)

料金

【特別料金】一般¥1,300/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア(60歳以上)¥1,200/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK会員¥1,000

詳細 DETAIL

嵐電という電車、
映画撮影所のある街との歴史

京都市の西に、四条大宮、嵐山、北野白梅町を結ぶ、「京福電気鉄道嵐山線」が走っています。通称「嵐電=らんでん」と呼ばれ、地元の人々や世界中から訪れる観光客に親しまれています。沿線には映画創成期より撮影所が数多く作られ、東映京都撮影所、松竹撮影所では今日も映画の撮影が行われています。既になくなりましたが、大映撮影所、東宝撮影所、日活撮影所などの撮影所が集中していたことから、多くの映画俳優やスタッフの方々が撮影所へ通うため嵐電を利用していました。

日本映画隆盛の時代に、国際映画祭に登場し戦後の日本映画への世界の目を集めるきっかけとなった、黒澤明監督『羅生門』(1950年、第12回ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞)、溝口健二監督『雨月物語』(1953年、第14回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)、『山椒大夫』(1954年、第15回ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞)、衣笠貞之助監督『地獄門』(1953年、第7回カンヌ国際映画祭パルム・ドール)などが、嵐電沿いの大映撮影所で生まれています。

【STORY】


太秦撮影所の近くのカフェで働く小倉嘉子は、撮影所にランチを届けた折、俳優の京都弁の指導をする事になり、東京から来たそれほど有名ではない俳優・吉田譜雨と台詞の読み合わせを行う。初めて演技を経験する嘉子は、譜雨と擬似的な男女関係を演じる過程で、自分でも気づかないうちに譜雨に魅かれていく。嘉子は譜雨からの、一緒に嵐電に乗って嵐山の河原で台詞の指導をして欲しいという名目のデートを受け入れる。京都の嵐電の街。鎌倉からやって来たノンフィクション作家の平岡衛星は、嵐電の走る線路のそばに部屋を借り、嵐電にまつわる不思議な話を集める取材を開始する。そこには、衛星と衛星の妻・斗麻子が、且つて嵐電の街で経験した出来事を呼び覚ます目的があった。京都に修学旅行で、青森からやって来た女子学生・北門南天は、嵐電の駅で、電車を8ミリカメラで撮影する地元の少年・子午線を見かける。「夕子さん電車」という京菓子のマスコットキャラクターをラッピングした電車を見たカップルは幸せになれるという都市伝説に導かれるように、南天は子午線に恋をするが、子午線は「俺は電車だけやねん」と南天に目もくれない。だが、南天は自身の運命を信じるように、修学旅行の仲間も振り切って、子午線に突き進む。嵐電の街に紛れ込んで、まるで出られなくなったような三組の男女の恋と愛の運命が、互いに共振を起すように進んで行く。

『嵐電』(2019年/日本/114分/1:1.85)
監督・脚本・プロデューサー:鈴木卓爾
音楽:あがた森魚 主題歌「島がある星がある」
出演:井浦新、大西礼芳、安部聡子、金井浩人、窪瀬環、石田健太、福本純里、水上竜士