『デュアル・シティ』(2015年/96分)
監督・脚本・編集:長谷川億名
脚本・プロデューサー:原智広
出演:森田亜紀、馬渕智未、荒谷ノーマ、谷啓吾、三坂知絵子、上田辰也、須森隆文
2034年。南北に分断された近未来日本。内戦の続く北部で野戦病院の看護師として働く依子は、数年前に亡くなった娘の生前情報を再生し、安らぎを得ていた。ある夜、依子はゲリラ兵士から、巨大都市として発展し、北部からの行き来が制限された南部で、娘がまだ< 情報生命>として生きている可能性を知る。娘と再び会うことと引き換えに、依子はゲリラ兵士の仲間の元へと謎めいた少女の遺体を届けることを決意し、生まれて初めて南部に向かう。
『イリュミナシオン』(2014年/61分)
監督・脚本・編集:長谷川億名
プロデューサー:原智広
出演:KID FRESINO、石田法嗣、ヤマモトユウセイ、澤田ミキ
2020年間近、日本は南北に分断され、北部は紛争地帯となっていた。一方かろうじて平和を維持している南部でも、状況は少しずつ深刻なものへと変化している。幼馴染の倉田を北部脱走兵として失った、南部に住む18歳の少年ヨウスケもまた、空虚な毎日を送っていた。ある日、ヨウスケは、ゲームセンターで知り合ったキクチを通して、若者の間で人気があるという、タイムトラベルができるドラッグ“イリュミナシオン”を知る。キクチはヨウスケをパーティに誘い、そこには理想主義者のディーラー・テルや、絵を描くのが好きな女の子ミキがいた。映画は彼らのそれぞれの夜を、2014年撮影当時の東京の風景、声と共に見つめる。
長谷川億名(はせがわ・よくな)
1985年生まれ。上智大学文学部哲学科、早稲田大学第二文学部表現芸術学科中退。2006年頃から、Yokna Patofa名義でインターネット上にビデオエッセイ、非公式、公式のミュージックビデオを多数発表。写真家として、2013年度キヤノン写真新世紀で佳作受賞。
横田大輔(よこた・だいすけ)
写真家。1983年、埼玉県生まれ。2013年、Unseen Photo Fairで「Outset | Unseen Exhibition Fund」を受賞し、2014年にFoam写真美術館で初個展「Site/Cloud」を開催。2016年には「Paul Huf Award」を受賞。これまでに『垂乳根』(Session Press、2015)や『VERTIGO』(Newfave、2014)など数多くの写真集を国内外で発表している。