フランス・アフリカ・日本を舞台に活躍するジャーナリストのデコート豊崎アリサさんが、初監督作品『Caravan to the Future』を完成させた。本作は、1000年も前からサハラ砂漠で続けられているトゥアレグ族の「塩キャラバン」の4ヶ月間にわたる旅に密着取材し、ソーラーパネル発電エネルギーのみを利用してキャラバン隊の営みとその自給自足の仕組みを撮影・記録したドキュメンタリー映画です。上映後には現在来日中の監督とゲストにピーター・バラカンさんを迎えてのトークショーを開催します。
(2016年/60分/フランス/フランス語・日本語字幕)
監督・撮影:デコート豊崎アリサ|Alissa Descotes-Toyosaki
製作:SAHARA-ELIKI
編集:ヴァネサ・ザムベルナルディ|Vanessa Zambernardi
日本語字幕編集:黒川貴(LUFTZUG)
ニジェール北部、アイール山脈。トゥアレグ族のキャンプ地では塩キャラバンの一隊が旅の準備をしている。テネレ砂漠を横切ってビルマ・オアシスを目指し、更にそこからナイジェリアのカノにたどり着くまでの準備を。その中に一人の外国人女性がいる。千年も昔より続けられている、サハラ砂漠の果てからブラック・アフリカの入り口までの三角点を巡るこの商いを体験し、伝えるために彼女はこの旅に同行しているのだ。キャラバンの経済効果は? その社会的な役割とは? トラックではなくラクダによる物資の運送にはどのような長所があるのだろうか? 四ヶ月にもわたる長い旅の中で彼女は気づいた。彼らは時代遅れの失われつつあるキャラバンではなく、未来に向かい希望をもたらすキャラバンなのだということを。
デコート・豊崎アリサ|Alissa Descotes-Toyosaki
1970年、パリ生まれ。
日本人の母とフランス人の父を持ち、二つの文化の間を旅しながら育ったデコート・豊崎アリサは、ジャーナリストという職を自らの生き方として定めることとなった。
2006年にトゥアレグ族の遊牧生活を支援するためにサハラ・エリキ協会を設立。以降、通訳またはキャラバンの一員として旅の日記を綴っている。
彼女のジャーナリストとしての活動は2011年の東日本大震災を機に本格化。現在はパリ、東京、ニジェールという三つの拠点を行き来しながら、激動する現代と人類の生き残りに焦点を合わせ、ニジェールのウラン鉱山などよりスケールの大きいルポルタージュに挑み、フランスや日本に発信している(GEO MAGAZINE、DAYS JAPANなど)。
★サハラエリキ協会 Home Page
★デコート豊崎アリサさんによる塩キャラバンのレポート記事は雑誌『スペクテイター』25号に掲載されています。詳細はこちら→LINK