ルーマニア出身の詩人イジドール・イズー(1925-2007)によって創始された、戦後フランスでもっとも過激な前衛芸術運動レトリスム(文字主義)。映画史上初めてノイズやスクラッチを多用したその伝説的な映画第一作となる本作は、上映当時スキャンダルとなり、カンヌでジャン・コクトーに絶賛され、後の映像アートに大きな影響を与えた。14年ぶりの上映。
『涎と永遠についての概論』(1951年/120分)
Traité de bave et d’éternité | Isidore Isou
監督:イジドール・イズー
オールピストとは?
世界有数の美術館ポンピドゥー・センター(フランス・パリ)が主催する国際映像祭 “HORS PISTES”(フランス語で「道を外れる」の意)、その理念を継承するオールピスト東京は2011年より、自由な映像、アイディア、才能を発信し、映像を共有する新たな形を議論し、経験する場を提供しています。
テーマ:COMMOTION:コモーション~ざわめきの彼方に
COMMOTIONとは、〈ざわめき〉や〈動揺〉をあらわす英語・フランス語ですが、その本来の意味は〈ともに動くこと〉です。今まで見たことがないものや体験したことがないことと出会ったとき、私たちはそれに共振し、精神や身体の何かがともに動くのを感じます。コモーションは、私たちの内部からの、新しい発見や共感のあらわれといえるでしょう。HPT2016のテーマである「COMMOTION:コモーション~ざわめきの彼方に」は、思いがけない出会いから、日常の感覚を揺さぶり、私たちをかつてない世界へと突き動かしていくアートの魅力をあらわしています。
オールピスト東京2016 プログラム・ディレクター 河合政之
公式サイト www.horspistestokyo.com