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誘拐拉致事件を描いた『ら』緊急特別トーク付き上映会 ゲスト:千田有紀(武蔵大学教授)

詳細 DETAIL

先日、中野区で15歳の少女が2年振りに保護されました。拉致・監禁事件として捜査されているところです。
加害者が自殺を図った事や、発覚直前に被害者が物理的拘束をされていなかった事から「謎が多い事件」として注目を集めています。
その様な拉致監禁と云う事件への、昨今の社会的関心を受け、急遽水井真希監督自身が体験した連続誘拐拉致事件を元にした映画『ら』の上映会が決定しました。
明るいテーマではありませんが是非ご覧のうえ、身近で起こり得る問題についてご一考頂ければと思います。

【水井真希監督からのコメント】
ほんの20kmも離れていないところで、監禁されていた女の子がいた、と云う事実
解決するまでそれに気付かない我々
被害者が傷口を晒す事によって興味を抱く人々
上映の機会はありがたい事だけれど、決して嬉しい事ではない
これから泣く女の子を増やさない為に、何をすれば良いの

水井真希


☆トークショー開催

ゲスト:千田有紀(武蔵大学教授)、水井真希監督

千田有紀(せんだゆき) プロフィール
武蔵大学教授。
専門は現代社会学。家族、ジェンダー、セクシュアリティ、格差、サブカルチャーなど対象は多岐にわたる。
ラジオ「NHK高校講座倫理」講師
テレビ「ホンマでっかTV」
著書「日本型近代家族―どこから来てどこへ行くのか」「女性学/男性学」
共著「ジェンダー論をつかむ」など。
千田有紀@Twitter https://twitter.com/chitaponta
千田有紀のTokyo日記 http://yukizoudesu.blog44.fc2.com


監督が実体験した連続誘拐拉致事件を映像化した衝撃の問題作


十代で園子温(『TOKYO TRIBE』ほか)に師事し、西村喜廣(『東京残酷警察』『ヘルドライバー』ほか)の下で映像制作を学んだ異色の経歴を持つ女優・水井真希が遂に監督デビュー。『終わらない青』(2009)、『マリア狂騒曲』(2013)などで主演女優として個性的な立ち位置を築いた水井。そんな彼女の監督デビュー作となる本作は、自身が第一の被害者となったと云う実際の連続誘拐拉致事件を映像化した衝撃作となった。 

人間の行動が物語としてのセオリーを裏切る、体験者しか知らない一晩。
精神に負った傷は、暗い森で迷子になったかの様に被害者の心を責め立てる。

主人公まゆかを演じるのは、7歳で芸能界に入りミュージカルやテレビドラマに多数出演、AKB48第一期最年少メンバーとしても活躍し、卒業後も多くのファンに支持される加弥乃。最近では金子修介監督『少女は異世界で戦った』(2014)で武田梨奈・清野菜名らと共に、主演の一人として本格アクションを披露。実力と愛嬌を兼ね備えた若手女優として期待を集めている。2015年公開『進撃の巨人』で特殊造形プロデューサーを務める西村喜廣がプロデューサー兼特殊造型監督として参加する。


【STORY】
マユカ(加弥乃)はアルバイトの帰り道、見知らぬ男(小場賢)に拉致される。長い夜が明けやがてマユカは解放されるが、男は次の獲物にみさと(ももは)を連れ去り手に掛ける。男の凶行はエスカレートし、駅から帰宅中のリナ(衣緒菜)に目を付けるが…。解放されたマユカは日常生活に戻るが、心は暗い森に取り残されたまま。心の傷は具現化し、負うべきのない責に苛まれる。フクロウの道標に立ち上がったマユカがたどり着いた言葉は…。


『ら』(2014/カラー/シネスコ/ステレオ/70分)
英題:KEPT
キャスト:加弥乃、小場賢、ももは、衣緒菜、文月、亜季、佐倉萌、久住翠希、屋敷紘子
監督:水井真希 
エグゼクティブ・プロデューサー:松本創 
プロデューサー:西村喜廣/マーク・ウォルコウ
撮影:Shu G.百瀬 
照明:太田博 
録音・効果音・整音:中川究矢 
特殊メイク:下畑和秀
VFXスーパーバイザー:鹿角剛 
助監督:塩崎遵