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『ウエスト・トウキョウ・ストーリー』

詳細 DETAIL

そこは、文学が息づく土地

古くから文学と結びついている土地、武蔵野
武蔵野に育まれた作家、作品、そして土地に生きる人々―
″武蔵野と文学“をテーマに織り成す映像タペストリー

西東京と文学をテーマに、学生たちは書を持って街を出た
ドキュメンタリーとフィクションが有機的に織り成す、新しい文学映画

若者たちは書を持って街に出た。「西東京と文学について調査報告せよ」という課題を出された学生たちは、グループごとに作家ゆかりの場所を調べて訪ね歩き、そこで多くの人たちと出会いながら取材していく。並行して、ドラマとして描かれる女子大生・のり子(二役)の学生生活。まじめに課題に取り組む彼女は撮影係としてすべてのグループに同行してゆくが、ふとしたことから不思議な外国人の老婆と出会う。その老婆や調査した作家、文学の世界と関わるうちに、のり子は過去の体験と向き合い、自己の無意識に触れてゆく…。

学生たちは五木寛之、松本清張、茨木のり子、こうの史代といった作家の作品を精読し、ゆかりの場所を訪ね歩く。この映画は、武蔵野に息づく作家、作品についての取材であると同時に、学生たちの姿を記録した青春ドキュメンタリーでもある。一方でフィクションパートでは、『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』『フリーダ・カーロの遺品 – 石内都、織るように』の小谷忠典監督が監修し、撮影にはプロのスタッフが参加。実際に本作に参加した女子学生が脚本家の企みに従い、自らの写し身を演じた。ドラマの中の彼女は演技することを通じて自我の目覚めを経験、この映画は彼女の成長物語でもある。また、西武新宿線の黄色い電車、作家志望者が参拝する田無神社、推理小説における事件の現場、描かれた「水の塔」の謎、藤村女子高等学校合唱部の歌声、ひばりが丘団地の生活…それらの風景を通して、武蔵野の土地の文化とその記憶を描いた。本作は武蔵野大学文学部創立50周年記念として製作、学内の上映を経ての公開になる。

●3月12日(土)19:30
物語と音楽のハーモニー
登壇者:松本佳奈(シンガーソングライター)
劇中音楽を作曲した松本佳奈さんによるミニライブとトークイベント。松本さんが本作のために作った音楽に込めた想いとは。 物語に音楽が加わり、溶け合うことで生まれる美しい調和をお楽しみください。

●3月14日(月)19:30
西東京と紡ぐ文学映画
登壇者:小谷忠典(映像作家)×土屋忍(大学教員)×山本恵司(西東京シネマ倶楽部)

本作の舞台、西東京。都市と地方の狭間にある「武蔵野」の街。小説、漫画、詩、作品ゆかりの地を巡り、その土地はどう捉えられたのか。西東京シネマ倶楽部代表、山本恵司さんを交えて映画と西東京の個性を探る。

●3月21日(月・祝)16:00
受け継がれる詩と想い
登壇者:藤村女子高等学校合唱部

劇中に登場する藤村女子高等学校合唱部の皆さんによる、茨木のり子作詞の校歌の生披露とトークイベント。詩を媒介として繋がること、想いが受け継がれていくことについて、彼女たちの感性で語っていただきます。

●3月21日(月・祝)19:30

初めての文学映画を語る
登壇者:小谷忠典(映像作家)×合田典彦(脚本家)×漆川由希子(主演)ほか

本作品を作り上げた監督、脚本家、出演者、学生助監督によるトークイベント。本作が誕生した経緯や撮影秘話、作品を通して伝えたいことなど、あなたの「気になる!」に踏み込んだ内容をお届けします。



『ウエスト・トウキョウ・ストーリー』(88分/HD/16:9/カラー/ステレオ)
プロデューサー:土屋 忍
演出:小谷 忠典
出演:漆川由希子、リチャード・エマート、比田井克仁、賀陽智之、広瀬舟雲、柳舘伸、藤村女子高等学校合唱部の皆様、秋山法子
撮影(ドキュメンタリー):小谷忠典、菊池典明
撮影・照明(フィクション):倉本光佑
撮影助手:大槻秀平
録音:柴田隆之
助監督:菊池典明、岩村圭祐、朏汐里、桃沢健輔、松浦萌
演技指導:長友美紀
振付:リチャード・エマート
スタイリスト:吉田奈緒美(老婆)
ヘアメイク:momo(老婆)
能面(姥):伊藤弥兵衛八右
編集:小谷忠典、柴田隆之
脚本・構成:合田典彦
音楽:松本佳奈
企画:第十二期 土屋ゼミ
製作:武蔵野大学 「西東京と紡ぐ文学」実行委員会