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映画『響生 アートの力 アーティスト集団C-DEPOTの軌跡』完成記念上映会&アーティストトーク

詳細 DETAIL

アートが持つ無限のエネルギーには、希望に満ちた未来が潜んでいる―――

映画『響生 アートの力 アーティスト集団C-DEPOTの軌跡』
企画:都鳥拓也、都鳥伸也 
企画協力:金丸悠児、堤岳彦 
撮影:都鳥拓也、都鳥伸也 
編集・都鳥拓也 
整音:若林大介 
ナレーター:悠雲(ゆううん)
テーマ音楽:『響生(きょうせい)』
作曲・編曲:青山健一(C-DEPOT)Mastered by YamachiMastered at Black Cherry StudioMastering Direction by Yasuyuki Kondo (GROOVILLE)
メインビジュアル・宣材・パッケージデザイン:堤岳彦(ebc)
WEB制作:中越信輔


【日時】

2015年11月21日(土) 
①16:00~ ②18:00~ ③19:40~
※各回上映後、金丸悠児氏を含むC-DEPOTメンバーによる30分のアーティストトークを行います。
主催:有限会社ロングラン 映像メディア事業部 


【ストーリー】

『私たちの小さな活動によって、たったひとりでも、その心を動かすことができるのであれば、それだけで私たちは種をまき続ける意味がある』金丸悠児

アーティスト集団「C-DEPOT」。それは、画家・金丸悠児が、絵画、写真、立体など様々なジャンルのアーティスト約80名が響き合いながら活動しているアーティスト集団である。約80名のメンバーを抱える彼らの活動は、SUMMER SONICの『SONICART』や『TOKYO DESIGNERS WEEK』などへの参加や、アイウェアブランドJINSのアートプロジェクトへの協力やROYAL PARK HOTEL THE HANEDA、UNIQLOサンシャイン60通り店への作品展示など、今まさに急成長を続けている。

「お金もない、事務所もない、社会経験もない、高度なテクノロジーもない、芸術論を語れるほど知識もない」

無名の若者たちがアートの力を信じてはじめた活動が今、大きなうねりとなろうとしている。個人プレーの作家たちが、集団としてつながることで、普段は挑戦しないテーマに出会い、それにより表現の枠が広がっていくのだ。
グローバル化、ITの進化とともに選択肢が広がり、価値観も多様化する今、自分の世界に固執しがちな、『個の時代』に、まるでC-DEPOTの活動は新たな集団のあり方を指し示してくれているように見える。

そんな彼らの活動に共感した双子のドキュメンタリー映画作家・都鳥拓也/都鳥伸也兄弟が一年間の取材を経てさせたのが、『響生 アートの力』である。


都鳥伸也監督からのメッセージ

僕と金丸悠児さんが出会ったのは、もう10年前のことになります。
金丸さんの第一印象は黙々と作品を描き続ける「寡黙な作家」でした。それだけに、アーティスト集団・C-DEPOTの活動を知ったときには、彼が80名近い人数を束ねて活動している「リーダー」であることに本当に驚きました。画家としての静かな様子とのギャップがあまりにも大きかったのです。その後、金丸さんの著書『C-DEPOTのキセキ』を読んだ僕は、就職という道を選ばず、一人のアーティストとして自分の作品と活動だけで社会と向き合ってきた彼に、同世代の表現者として尊敬を覚えるようになりました。それはきっと僕自身が、日本映画学校(現・日本映画大学)を卒業した際、助監督やAPなどの経験もなく、自らの企画でプロデューサーとしてデビューし、資金調達から現場、上映活動と、映画一作品全体の責任を負う立場となったことと無関係ではないでしょう。

22歳のときのことでした。経験の少ない中、責任者としてすべてを統括するのはとても不安でつらいことです。ときには恐怖さえ覚えます。そんなときにC-DEPOTの活動を知った僕は、自らの手で自らの存在を確立しようと活動している金丸さんの姿に勇気づけられ、励まされました。そんな彼らへの共感をドキュメンタリー映画として作品にしたい。それが『響生(きょうせい) -アートの力-』が生まれたきっかけです。

「アーティスト集団」という表現に僕は当初、ピンと来ませんでした。個人作業であるアートの作家たちが、なぜ集団で活動をするのか疑問だったのです。だけど、このドキュメンタリーの撮影を通じ、各アーティストが互いに刺激し合い、響き合いながら活動をしているのが、C-DEPOTの魅力なのだと気がつかされました。アートは個人作業ですが、作品を生み出すにも周囲に誰かがいるということは重要な要素となりうるのです。人間は一人では生きていけない。グローバル化、ITの進化とともに選択肢が広がり、価値観も多様化する今、自分の世界に固執しがちな「個の時代」に、それぞれのメンバーが互いに響き合いながら生きているC-DEPOTの活動は新たな集団のあり方を指し示してくれているように僕は感じています。

「共生」ではなく「響生」。きっとこの言葉はこれからの時代にとっての大切なキーワードとなっていくに違いありません。完成記念イベントでは、映画の上映や、金丸さんをはじめとするC-DEPOTメンバーによるアーティストトークを通し、C-DEPOTの魅力や僕たちが映画に込めた想いを存分に感じて頂ければ嬉しいです。

企画・製作・撮影・監督:都鳥伸也(とどりしんや)プロフィール
1982年、岩手県北上市生まれ。2004年、日本映画学校(現・日本映画大学)を卒業後、映画監督・武重邦夫氏の主宰する『Takeshigeスーパー・スタッフプログラム』に参加。地域の文化に根ざした映画の発信を目指し、映画の企画・製作・配給について学ぶ。このとき企画した『いのちの作法』(小池征人監督)をプロデューサーとして、2005年8月から2008年1月まで約2年半をかけて製作。翌年、2009年7月にはプロデュース第2作目となる『葦牙-あしかび-』(小池征人監督)を発表。2012年、『希望のシグナル』で監督デビュー。2014年には、独立第2作となる『1000年後の未来へ』を発表した。2016年初頭『増田進 患者さんと生きる』公開予定。


C-DEPOT代表・金丸悠児さんからのメッセージ

C-DEPOTは2002年に立ち上げて以来、多くのメンバーと支援者に支えていただきながら、現在まで途絶えることなく活動を続けてこられました。C-DEPOTは、アーティスト達による能動的な発信の場として展示を重ね、近年では社会に耳を傾け寄り添うことで、既存の枠組みの外側にあるアートの可能性について模索しています。

アーティストにとって「つくること」と「生きること」が「=(イコール)」で結ばれるためには、どうすればよいか。ひとえにアートといってもあまりに多様で、容易には答えに辿り着けないのですが、執念深くこの取り組みを続けていきたいと考えているところです。

そしてこの度、都鳥拓也さん、伸也さんによって、C-DEPOTの活動を映像作品として記録に残していただけることになりました。私達の活動の片鱗から、社会におけるアーティストの生き方や在り方について、一人でも多くの方と問題意識を共有することができましたら幸いです。

金丸悠児(かなまるゆうじ)プロフィール
1978年、神奈川県に生まれる。2003年東京藝術大学大学院デザイン専攻を修了、在学中は大藪雅孝、中島千波の元で指導を受ける。独自のマチエルを用いた絵画手法により、古代から紡がれる人間の生命観や地球観を、動物や建物を描くことで表現している。他方ではアーティスト集団C-DEPOTを設立、代表を務めるなど、作品制作以外のアプローチからも芸術と向き合い、社会におけるアーティストのあり方を追求している。主な展示に、EXHIBITION C-DEPOT(2003〜)、損保ジャパン美術財団選抜奨励展(2005)、韓国青年ビエンナーレ(大邱文化芸術会館 / 2006)、ShinPA!(おぶせミュージアム・中島千波館 / 2007〜)、ShinPA 東京展(佐藤美術館 / 2007〜)、アートフェア東京2011(個展)、新池袋モンパルナス西口まちかど回遊美術館(2013)、などがある。


2015年11月21日(土)『響生(きょうせい) アートの力』DVD発売決定!
映画本編の他、映像特典としてメディアアーティストでアトリエオモヤ代表の鈴木太朗氏とC-DEPOT代表金丸悠児氏の対談を収録した豪華版。
定価:5,400円(本体価格5,000円)
お問い合せ:0197-67-0714(有限会社ロングラン 映像メディア事業部)