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映画『トゥーマスト ~ギターとカラシニコフの狭間で~』先行上映イベント:『トゥーマスト』を通して見る、抵抗運動と音楽について pt2 【ゲスト】石田昌隆(写真家)、松山晋也(音楽評論家)

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『トゥーマスト』を通して見る、抵抗運動と音楽について pt2

ゲスト:石田昌隆(写真家)、松山晋也(音楽評論家)

80年代リビア、トゥアレグ族の独立運動を支持していたカダフィ大佐によってレジスタンス兵としての訓練を受けたトゥーマストのメンバーたちは、90年代に政治難民としてパリに移住し、現在ヨーロッパを中心に活躍。彼らはそれを“武器をカラシニコフからギターに持ち替えたんだ”と語っています。そして、トゥーマストはもちろん、世界には「音楽」で意思表示をするミュージシャンが数多く存在します。

『トゥーマスト~ギターとカラシニコフの狭間で』先行上映イベント第4弾は、写真家の石田昌隆さん、音楽評論家の松山晋也さんにお越しいただき、映像や音源を紹介しながら「抵抗運動と音楽」についてお話いただきます!


自由のための戦い。武器は、音楽。

サハラ砂漠の遊牧民、トゥアレグ族のバンド「トゥーマスト」。
支配と反乱の歴史を塗り替えるために闘う彼らを追ったドキュメンタリー。

力強く 武器のごとく怒りに満ちた言葉たち。だが愛するは、血で綴られた“抵抗”と“自由”の二語 (トゥアレグ族の詩より)

サハラ砂漠西部。インディゴで染めた真っ青な布で全身を覆った青衣の遊牧民、トゥアレグ族。
トゥアレグの歴史は苦しみと流浪、反乱と不正義に汚されていた。“トゥーマスト”というバンドを率いる元レジスタンス兵士のムーサは、80年代、リビア、カダフィ大佐の元へ兵士としての訓練を受けに行った。彼がそこで手に入れたものは、カラシニコフとギター。その後、反逆の精神と新しい音楽を携え砂漠に戻った彼らは、音楽で世界を変えようと闘ってきた。
“トゥーマスト”とは、トゥアレグの 言葉でアイデンティティを意味する。この映画は、ムーサやトゥアレグの人々へのインタビューを通して、トゥアレグ族のアイデンティティについて、サハラの今について、そして、自由のための闘いについて描いたドキュメリーである。


トゥアレグ族とは
ベルベル人系の遊牧民族。サハラ砂漠を遊牧していたが、20世紀初めにフランスによる植民地政策が始まり、アルジェリア、ニジェール、リビア、マリ、プルキナファソの5つの国に分散した。また、ニジェールは世界有数のウランの産地でもある。青衣の民としても知られる彼らは、一般のイスラム世界とは逆に、男性が衣装で顔や身体を隠し、女性は肌を露出していることもある。また、一夫一婦制で、女性が夫を選ぶ権利を持つ女系社会である。

TOUMAST(トゥーマスト)
リビア、カダフィ大佐の元でレジスタンス兵として訓練され、同じくレジスタンス兵で「砂漠のブルース」の旗手的なバンド、ティナリウェンのメンバーと出会い、音楽を始める。2008年にピーター・ガブリエルのワールド・ミュージックのレーベル「Real World」より1stアルバム『ISHUMAR』でCDデビュー。現在はパリ在住で、ヨーロッパ各地でコンサートを行い、活躍している。


映画『トゥーマスト ~ギターとカラシニコフの狭間で~』
(スイス/2010年/ 英語/カラー/88分)
監督:ドミニク・マルゴー
出演:トゥーマスト
配給・宣伝:アップリンク