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映画で旅するイタリア~日本初公開作と巡る6ヶ月~

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6/28のトークショーはスカイプで行います。 【トークゲスト予定】野村雅夫さん、市川純さん

日本初公開作と巡る6ヶ月 毎月最終日曜の昼下がり
各回トークショー付き

【スケジュール】
2/22(日)15時15分上映(15時開場)


『僕はナポリタン』Song’e Napule(2014年/イタリア/カラー/114分)
日本初公開
監督:マネッティ兄弟
名門音楽院を卒業したものの、ピアニストとして食べて行けない青年パコは、親のコネで警察官になることに。ある日上司から下った命令は、誰もその顔を知らないことから「ゴースト」と言われるマフィアの殺し屋の正体を突き止めること。彼は地元の人気バンドにメンバーとして潜り込み、ゴーストが参列するという結婚式へ向かうのだが… ナポリタン(ナポリ育ち)でありながらナポリにまったく馴染めないパコが裏社会の騒動に巻き込まれていくコメディー。


3/29(日) 15:30上映


『カーネーションの卵』
Uova di garofano(1991年/イタリア/カラー/103分)
3年ぶりの関東上映

監督:シルヴァーノ・アゴスティ
第2次大戦の終わり、北イタリアは内戦状態にあり、混迷を極めていた。ローマから敗走しつつも未だ北部では勢力を保っていたドイツ軍とファシスト。彼らに抵抗するパルチザン。シチリアから北上を続ける連合軍。幼少期にブレーシャ近郊で激動の時代を体験したアゴスティの自伝的作品で、ベルナルド・ベルトルッチに絶賛された。今は廃墟となった実家に息子を連れてきた主人公の長いフラッシュパックとして物語が展開する。


4/26(日)15:30


『風はめぐる』
Il vento fa il suo giro(2007年/イタリア/カラー/110分)
日本初公開

監督:ジョルジョ・ディリッティ
フランス国境に近いアルプスの麓。少数言語オック語の話者が暮らす高齢化の進んだ山村。フランスで畜産を営んでいたフィリップが、地元での原発新設を機に、家族と山羊を連れて村へ引っ越してきた。当初は寛大に迎えてくれた村人たちだったが、嫉妬と無理解からフィリップ家族の存在を疎ましく思うようになり、共存はしだいに難しくなる。日本で公開された2作がいずれも高評価を得たディリッティが、師匠エルマンノ・オルミ譲りの静かな目線でスローライフの裏側を見つめたデビュー作。


5/31(日)15:30


『青い眼のアリー』Alì ha gli occhi azzurri(2012年/イタリア/カラー/100分)
日本初公開
監督:クラウディオ・ジョヴァンネージ
ローマから程近い海水浴場オスティアの冬。エジプト移民2世の少年ナデルは友達とつるんで盗みを働く日々。16才のナデルにはイタリア人の彼女がいるが、家族からは付き合うなと言われている。ある日彼が家出をしてから過ごす1週間。寒さと孤独、ひもじさと恐怖に耐え、友情を失いながらも自分のアイデンティティを追い求めるナデルが胸を打つ。かつてローマ郊外の寄る辺ない若者たちを活写したパゾリーニの詩からタイトルを拝借した監督は、うらぶれたストリートに生きるナデルに現代固有の問題を投影する。


6/28(日)15:30


『ただ彼女と眠りたかっただけなのに』Volevo solo dormirle adosso(2004年/イタリア/カラー/96分)
関東初公開
監督:エウジェニオ・カプッチョ
ミラノにあるグローバル企業の若きエリート社員マルコ。有能で人望も篤い彼は、ある日フランス人上司に重要な任務を言い渡される。それは、3ヶ月間で25人のリストラを断行すること。成功すれば、十分な報酬と出世が約束されるという。家族も恋人も職場での人間関係も省みず、彼は夢中で首を切り続けるのだが… 労働条件や環境がいとも簡単に人を変えてしまう様子を描いたこの物語は、今の日本にもアクチュアルに響く。イタリアで大活躍の日本人女優市川純も出演。


7/26(日)15:30


『フィルムがない!』 Il caricatore
(1996年/イタリア/モノクロ/95分)
関東初公開
監督:エウジェニオ・カプッチョ
ローマの零細映画製作会社「ボッチャ・フィルム」には製作費がまったくなく、あるのはいくばくかのフィルムのみ。そんな現状を打破する傑作短編を撮ろうと、リーダーのファビオは、古き良きリアリズムの傾倒者マッシモ、ハリウッドにご執心のエウジェニオと共に、荒れ狂う創作の海へ泥舟で漕ぎ出してゆく。現在ではイタリア映画界の屋台骨として活躍する製作陣が実名で出演したカルト・コメディー。






後援:イタリア文化会館