ゲスト:氷川竜介(アニメ特撮研究家、明治大学大学院 客員教授)
人の頭脳が生み出すイメージとはどこから降りてくるものなのか?氷川竜介氏が数々のアニメ・特撮取材経験の蓄積に照らし合わせ、『ホドロフスキーのDUNE』から読みとったメッセージを語り倒す!
氷川竜介 プロフィール
アニメ特撮研究家、明治大学大学院 客員教授、日本SF作家クラブ会員。多角的な解説、論評で知られ、TV番組『BSアニメ夜話』(NHK・BS2)ではアニメ技術面中心の解説を担当。文化庁メディア芸術祭、毎日映画コンクール、東京国際アニメーション映画祭の委員の他、池袋コミュニティ・カレッジで「アニメの楽しみ方」の講師を務める。Webマガジン「月刊アニメのツボ」でインタビュー、エッセイを連載中。主な著書は『20年目のザンボット3』、『世紀末アニメ熱論 』など。
第66回カンヌ国際映画祭の監督週間で、二つの作品がワールド・プレミア上映された。ひとつは、『エル・トポ』(70)『ホーリー・マウンテン』(73)『サンタ・サングレ/聖なる血』(89)で世界中に熱狂的なファンを持つ映画作家アレハンドロ・ホドロフスキー(85歳)23年ぶりの新作『リアリティのダンス』。もうひとつは、彼の未完の大作の製作過程を追ったドキュメンタリー『ホドロフスキーのDUNE』である。映画祭での上映時には、アレハンドロ・ホドロフスキー監督と、本作に出演し、彼の大ファンであることを公言している『ドライヴ』、『オンリー・ゴッド』のニコラス・ウィンディング・レフン監督が登場。会場は熱狂の渦に包まれた。
ホドロフスキーの『DUNE』は、1975年にホドロフスキーによって企画されたSF大作で、スタッフにバンド・デシネのカリスマ作家メビウス、SF画家のクリス・フォス、『エイリアン』『トータル・リコール』の脚本で知られるダン・オバノン、画家、デザイナーのH・R・ギーガー、キャストにサルバドール・ダリ、ミック・ジャガー、音楽にピンク・フロイド等、驚異的な豪華メンバーを配するも、撮影を前にして頓挫した。
84年にデヴィッド・リンチによって『デューン/砂の惑星』が制作され、ホドロフスキーの『DUNE』は幻の作品となってしまったが、後に、ダン・オバノンは、ここで集めたスタッフを再集結させ、『エイリアン』(リドリー・スコット監督)を企画するなど、その後の映画界に多大な影響を与えた。
本作は、ホドロフスキー、プロデューサーのミシェル・セドゥー、ギーガー、レフン監督等のインタビューと、膨大なデザイン画や絵コンテなどの資料で綴る、映画史上最も有名な“実現しなかった映画”、ホドロフスキー版『DUNE』についての、驚愕、爆笑、感涙のドキュメンタリー!
『ホドロフスキーのDUNE』
(2013年/アメリカ/90分/英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語/カラー/16:9/DCP)
CAST:アレハンドロ・ホドロフスキー、ミシェル・セドゥー、H・R・ギーガー、クリス・フォス、ブロンティス・ホドロフスキー、リチャード・スタンリー、デヴィン・ファラシ、ドリュー・マクウィーニー、ゲイリー・カーツ、ニコラス・ウィンディング・レフン、ダイアン・オバノン、クリスチャン・ヴァンデ、ジャン=ピエール・ビグナウ
プロデューサー・監督:フランク・パヴィッチ
共同プロデューサー:ミシェル・セドゥー
撮影監督:デイヴィッド・カヴァロ
編集:アレックス・リッチアーディ、ポール・ドカティ
作曲:カート・ステンゼル
制作・音声スーパーバイザー:デーモン・クック
音響スーパーバイザー:ジェシー・フラワー=アンブロッチ
アニメーター:シド・ガロン
3Dアニメーション:ポール・グリズウォルド
配給:アップリンク/パルコ
宣伝:アップリンク
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