フェアトレードを通じて東ティモール、スリランカ、マレーシアとの国際協力を行うNGO団体パルシック(PARCIC)が、映画の上映と併せて活動報告を行うイベント「パルシック シネマカフェ」。第2回目の今回は、東ティモール独立後の混乱を生き抜く、東ティモール人女性を主人公にした映画『ローザの旅』を上映。トークコーナーでは、この日の世界フェアトレード・デーにちなみ、パルシックの女性支援活動と、それにつながるフェアトレードとコミュニティづくりについてお話しします。
東ティモール人女性ローザ・マルディンスを主人公に、独立後の東ティモールの様子を描いています。2006年に発生した騒乱では、ローザを含め、何千人もの市民が避難を余儀なくされました。ローザは、東ティモールの平和への希望を持ち続け、紛争と貧困によって奪われた教育の機会を子どもたちに与えるために戦います。
最近、人びとのライフスタイルはさまざまに変化し、独自性をもったコミュニティが次々と生まれています。その中で「フェアトレード」という言葉も良く聞かれ、人々の意識は徐々に高まっています。コミュニティを通じてフェアトレード推進活動を行うスピーカーが、実際の現場での事例をご紹介しながら、会場のみなさんと一緒にトークを交え、身近なコミュニティとフェアトレードとの結びつきについて考えます。
井上礼子
横浜市生まれ。アジア太平洋資料センター(PARC)代表理事を経て、2008年4月より特定非営利活動法人パルシック代表理事。
フェアトレードとは、途上国の立場の弱い人びとに、持続可能で環境に配慮した仕事の機会を提供し、公正な対価を支払うことで、生産者の生活環境の改善と自立を目指す支援のかたちです。
東ティモールでの女性支援について
パルシックは、農家の男性とともに女性たちも直接収入を得られるよう、地域の特産品の生産・加工と販売を支援しています。2011年にはハーブティを商品化し、東ティモール国内と日本で販売しています。