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『桐生発信』3人の監督の短編映画と若手制作集団によるドキュメンタリー作品 上映会&トークショー

詳細 DETAIL

表現したくまるまち、桐生。
3人の監督による短編映画を渋谷で初上映。

桐生というまちを知っていますか?
「西の西陣、東の桐生」と言われる織物のまちです。
そんな桐生を「外からの視点で見る」とどのように映るのか――。

きりゅう映画祭と、アカデミー賞公認国際短編映画祭のショートショートフィルムフェスティバルが連動し、映画祭ジャパン部門にノミネート歴のある監督たちによる企画コンペを実施。選抜された3人の監督たちが20~30分の短編映画で表現しました。

桐生を表象化する若手制作集団によるドキュメンタリー作品

制作家集団「KIRYU.IN」
繊維産業が海外へとシフトして行く中で、桐生が魅力的なまちとして繊維業界の人に注目される理由を、KIRYU.INの表現を通してアプローチ。同時開催中の「#3.5 “TEXT+STYLE” 展」で制作したドキュメンタリー作品を上映します。

【タイムテーブル】

※1部・2部共に同プログラムです
▼短編映画3作品の上映
▼「#3.5 “TEXT+STYLE” 展」ドキュメンタリー作品の上映
▼監督ときりゅう映画祭実行委員長によるトークショー
当日は「桐生人」のYuki Saito 監督と「水の足跡」の金子 雅和 監督がトークショーに登壇します!
※1部・2部とも同プログラムですが、トークショーに登壇する監督は異なる可能性がありますので予めご了承ください。登壇監督は近日中に発表します。

【3人の監督たちと3作品】

Yuki Saito監督

千葉県出身。高校卒業後渡米し、ハリウッドで映画を学ぶ。Columbia College–Hollywood卒。「TRIANGULATION POINT」が、SSFF(ショートショートフィルムフェスティバル)2004にて「観客賞」「審査員奨励賞」をW受賞後、世界6カ国12の映画祭で上映される。SSFF2009には「カクレ鬼」で史上初となる2度目の観客賞を受賞するなど、世界各地の映画祭で評価される。2010年夏、「Re:Play-Girls」で劇場長編デビューを果たす。

「桐生人」
群馬県桐生市で代々続く織物工場を経営している哲郎は、生まれてこの方、町から外に出たことがなかった。しかし、娘の結婚式の前夜、哲郎は信じられない事実を知る。変わらないことを美学として世界の中心で生きてきた頑固オヤジが、娘の結婚式を機に新たな一歩を踏み出す。


大川 五月監督

東京生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒。1999年、国際的な映画製作を目指し英国はスコットランドへ渡り、映画制作を開始。2007年に「Then A Summer Starts」を監督。エジンバラ国際映画祭他多くの映画祭で上映される。ロンドン短編映画祭でクラブ・デ・フェム賞にノミネート。同年NYのコロンビア大学大学院映画学科へ入学。卒業制作の「タイディ・アップ」がSSFF(ショートショートフィルムフェスティバル)2011を始め、多くの映画祭で上映。ハリウッドの映画祭では「最優秀短編映画賞」を受賞。

「京太の放課後」
桐生市に住む10歳の少年、京太はシングルマザーの絹子とふたり暮らし。彼には手放せない2つのアイテムがある。それは、使い古した英単語帳と防災ずきん。そんなある日、京太の学校に、震災以来本国イギリスに帰ってしまっていた英語教師ティムが戻ってくる。


金子 雅和 監督

1978年生。古書店で働きながら映画美学校に通い、瀬々敬久監督の指導を受ける。初監督作「すみれ人形」は、ひろしま映像展・うえだ城下町映画祭で受賞、08年に都内でレイトショー公開、その後DVDが発売され、12年にはハンブルグ日本映画祭(ドイツ)で正式上映される。09年、(株)アイダックの企画で小説家・乙一原作の「失はれる物語」を監督、WEB配信後、渋谷アップリンクXなどで公開される。同時期に自主製作で監督した短編映画「鏡の娘」「復元師」が、複数の国内映画祭にノミネート・入賞。

「水の足跡」
山間の駅に、動物写真を撮るため降りたケイ。3日前その山で遭難した兄妹がいることを知り、直ぐに帰るつもりでいたが、点在する野生動物の足跡を辿るうちに、山奥へと入ってしまう。滝の前でシャッターを切った瞬間、目の前に現れたのは動物ではなく、二人の男女だった・・・。夏の自然の中、静かに記録された交流の物語。


「桐生映画祭」
まち中を巻き込んでの映画制作――。


3作品は「きりゅう映画祭」(2012年9月22~23日)の上映作品として制作されました。桐生で撮影した映画にとどまらず、桐生の人たちが映画スタッフと一丸となって作り上げてきました。“桐生発信”当日は、きりゅう映画祭実行委員長を務めた池末晋介がトークショーに登場し、映画製作の裏側についてもお話します。

桐生映画祭についてはこちら

「KIRYU.IN」


文化・ファッション・グルメ・市民性・街並みetc… 全国地方の中でもとりわけ魅力的要素を持つ〝桐生“の面白さをイベント企画やWEB、アトリエ運営を通して表象化する若手グループ。
「桐生にお金を落とす」をコンセプトに活動し、商店街や工場の方々とコラボ、地産地消を通した〝ふるさと遊び“を提案していく。現在は都内+桐生市内を中心に活動するメンバーで運営中。誰からも好意的に浸しまれる〝水“のような集団を目指している。
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「#3.5 “TEXT+STYLE” 展」ドキュメンタリー作品

同時開催「“TEXT+STYLE”展」
開催期間:2013.1.16wed~28mon 会場:GALLERY(1F)


「織物の町、桐生とは?」
小学校で勉強した。「西の織陣、東の桐生。どこかで聞いたことがある。「ファッションとハイテクの街。」織物の歴史も、ファッションブティックが立ち並ぶ街並みからも、この町には”織物“が根付いている。織、染め、デザイン、刺繍、販売等、桐生伝統の技術を生かして現代的な解釈で世の中へ発信を行う若手デザイナー協力のもと、展示×映像×プロダクトを用いて表象化を行います。
日本のカルチャー発信の場、渋谷UPLIMKの展示スペースにて期間限定で開催します。


イベントにかける思い (桐生発信実行委員会 代表 赤石麻実)

私のビジョンは、桐生を“わくわくするまち”にするということ―。
このビジョンを持ち、1年前から活動してきました。

「桐生の魅力は人である」
会う人、会う人が口をそろえて話してくれることに、何よりも驚きを覚えました。活動を進めていく中で、まちを盛り上げようと行動している人たち、桐生の面白さを表現している若者に実際に出会い、その志と行動に感動しました。

私は地元の魅力を知らないまま、大学から東京へ出た人間です。東京に出てからは地元に興味もなく、田舎が廃れていってしまうことは、仕方のないことだと思っていたのが正直なところです。しかし、自分が会社を辞めることになり、東京で求めてきたものが途切れた時、「いつでも帰っておいで」という地元の声が一番の支えになりました。そして、桐生の人に会い、桐生を知れば知るほど、桐生が大好きになりました。

繊維産業の海外シフトとともに、桐生が衰退していくことは、日本人として大切なものを失うことになるのではないかと思っています。日々生活していく中では課題ばかりに目がいきがちですが、桐生でアクションを起こしている人同士がつながり、桐生の魅力を内外に広く発信し、ファンを増やしていくことが、未来に大切なものを残す最大の力になるのではないかと考えています。

私に出来ることは、桐生と東京、桐生の中での取り組みをつなげ、発信する場をつくること。これまでに出会った人たち、支えてくれるたくさんの人たちへの感謝の気持ちを込め、目の前のことを精一杯に頑張りたいと思います。今回のイベントは、渋谷という地で、飾りっけなしの桐生一本勝負。桐生を発信したいという思いで作った映像作品を、直球でぶつけています。この思いが渋谷でどこまで響くのか、光を当てたいと思っています。

桐生発信実行委員会 赤石麻美
2004年群馬県立桐生女子高等学校卒業。2008年法政大学社会学部社会政策科学科卒業。コスモスイニシア(旧リクルートコスモス)入社。さらに人に関われる仕事がしたいという思いを持ち、2010年、教育と探求社入社。キャリア教育コーディネーターの認定資格を取得し、現在は全国の中学高校でのキャリア教育や探究型の学習の実践のサポートを行う。政策学校一新塾27期・29期で桐生のプロジェクトを立ち上げ、現在はライフワークとして地元桐生を盛り上げる活動を展開。