キアヌ・リーブス製作によるデジタルシネマの未来
昨年、驚異の口コミロングランから「桐島現象」を巻き起こし、大ヒットを記録した2012年邦画No.1の話題作『桐島、部活やめるってよ』の製作では、デジタル撮影をしつつも、8mmカメラでの撮影に拘りを持つ映画部を愛情たっぷりに描いていた吉田大八監督。一方、『天然コケッコー』や『マイ・バック・ページ』のほか、最新作の『苦役列車』までフィルム撮影に拘りを持ち続ける山下敦弘監督。現在、邦画の世界で独特の存在感を放つ両監督ならではの「フィルム」や「デジタル」への拘りを伺います!
プロフィール|1963年、鹿児島県出身。1987年にCM制作会社のティー・ワイ・オーに入社。以降、CMディレクターとして数々のCMを手掛け、様々な広告賞を受賞。テレビCM以外には、ミュージックビデオやテレビドラマ、ショートムービーなども演出。2007年に初めての長編劇場用映画『腑抜けども、悲しみの愛 を見せろ』を監督。数々の映画祭で作品賞や監督賞を受賞し、話題を呼ぶ。その後も『クヒオ大佐』(2009年)、『パーマネント野ばら』(2010年)と 監督作を発表し、2012年『桐島、部活やめるってよ』を発表した。
プロフィール|2005年、女子高生バンドの青春を瑞々しく描いた『リンダ リンダ リンダ』でロングランヒットを記録し、『天然コケッコー』(2007)では、第62回毎日映画コンクール日本映画優秀賞をはじめ、多くの賞に輝いた。また妻夫木聡、松山ケンイチ共演の『マイ・バック・ページ』(2011)では、骨太な男の世界を鮮烈に描いた。昨年は、西村賢太による芥川賞受賞作品を森山未來主演で映画化した『苦役列車』で話題を呼んだ。常に次回作に期待が集まる日本を代表する若手監督の代表格。
長年、俳優として表舞台に立つ一方、スクリーンの裏側でプロセスの変遷を見てきたキアヌ・リーブスが、自らホスト役となり、巨匠監督と映画関係者へのインタビューを通じて、映画史の過渡期である今を切り取る。マーティン・スコセッシ、ジョージ・ルーカス、ジェームズ・キャメロン、デヴィッド・フィンチャー、デヴィッド・リンチ、クリストファー・ノーラン、スティーヴン・ソダーバーグほか当代きってのハリウッドの大物監督たちと、撮影監督、編集技師、カラーリスト、特殊効果技師をはじめとする映画制作者たちの貴重な証言から、映画制作の未来を探るドキュメンタリー。