ジャズを活動のベースとしつつも、斬新なヒップホップアルバムをリリースし、植草甚一やジャニーズに関する著書を刊行する等、多方面にわたる活躍で知られる著者のエッセンスが詰まったエッセイ集『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く Jazz and Freedom Go (to Hell) Hand in Hand.』(本の雑誌社)を上梓する。これを記念して、本書の表紙に採用されたコラージュ作品を手掛けたグラフィックデザイナー/アートディレクターの伊藤桂司と河村康輔とともに大谷能生が一夜限りのライブパフォーマンスを行う。ライブ終了後には大谷能生のトークショーあり。
★新刊『ジャズと自由は手をとって(地獄に)行く』をご持参の上ご来場された方は、書籍を河村+伊藤のライブ・コラージュの台紙にすることでパフォーマンスに参加することが出来ます(書籍は当日購入も可)。ライブ終了後、三人のサインもおこない、世界に一冊だけの作品として、カスタムされた単行本を持ち帰れます。
大谷能生
批評家、音楽家として、インディペンデントな音楽シーンに深く関わる。菊地成孔との共著『憂鬱と官能を教えた学校【バークリー・メソッド】によって俯瞰される20世紀商業音楽史』など、著書多数。近年は、『スコラ 坂本龍一音楽の学校』(NHK Eテレ)への出演や、相対性理論への楽曲提供、ラッパーとしての活躍など、メジャーな領域からアンダーグラウンドな現場までを横断する。音楽、美術など、幅広い守備範囲と切れ味ある語り口には定評がある。また、ダンスや演劇といった舞台芸術へも積極的に参加しており、大橋可也、チェルフィッチュ、神村恵カンパニーなどの舞台では音楽を担当しているほか、吉田アミとの『朗読デュオ』では、実験的な舞台空間を作り上げている。
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●現代ポップ・ミュージックの主流となったブラック・ミュージック特有の「グルーヴ」=ノリの秘密と、録音されパッケージされた「レコード音楽」の原理に迫った書き下ろし論考となる一章。
●坂本龍一、菊地成孔らミュージシャンのほか、村上春樹ら小説家、クリント・イーストウッドら映画監督まで、それぞれの世界に「音楽」から鋭く切り込んだ作家論を集めた2章。
●デューク・エリントンらジャズ界の巨人たちや、戦前の大ヒット曲「別れのブルース」の作者・服部良一について綴られたジャズ・エッセイからなる三章
●前衛的ジャズ・ミュージシャンの意欲作やベテラン・ロック・バンドの名盤に寄せた熱いライナーノートをおさめた四章。
●十数年の間、雑誌や新聞、WEBで書き続けられた書評とディスクレビューから精選した五章。
ときには精緻に、切れ味鋭く対象変幻自在な文章家・大谷能生のこれまでにない音楽エッセイ集。