土屋豊監督の最新作『GFP BUNNY-タリウム少女のプログラム-』は、独立映画鍋で配給宣伝費をクラウド・ファンディングしている。このことは、少し新しい。宣伝費を全額立て替えてくれる配給会社を探したり、自分の貯金を切り崩してお金を作ったり、家族・親戚・友人・知人に借金をしまくるという旧来の方法に比べたら、ネットで不特定多数の人から寄付を募っているのだから、ほんの少しだけ、新しい。
しかし、もっと新しくしなければならないのは、配給宣伝の方法そのものではないだろうか?
仮に配給宣伝費がクラウド・ファンディングで集まったとして、そのお金は、今まで通りポスターやチラシを印刷したり、試写会の会場費に充てたり、著名人のコメントに謝礼を払ったり…そういうことに使うのが、やはり一番効果的なのだろうか?あるいは、ドブ板選挙のごとく、監督や関係者があっちこっちの上映会やイベントや酒場など、とにかく人が集まるところに顔を出しまくってチラシを手渡したりすることが、やはり映画館に人を呼び込む基本的な活動なのだろうか?
今回の鍋講座は、配給宣伝の経験豊富なゲストの方をお招きし、その成功例(や失敗例)をオープンに語って頂きながら、インディペンデント映画の新しい配給宣伝の方法を企む会議にしたいと思います。そして、そこから導き出された方法論を2013年春公開予定の『GFP BUNNY』を実験台にして実践してみる、という試みに繋げたいと思っています。
□司会
土屋豊(『GFP BUNNY』監督/独立映画鍋・共同代表)
『GFP BUNNY-タリウム少女のプログラム-』(日本/2012年/カラー/HD/82分)
監督・脚本・編集:土屋豊
撮影:飯塚諒
制作:太田信吾、岩淵弘樹
メイク:花井麻衣
助監督:江田剛士
出演:倉持由香、渡辺真起子、古舘寛治、Takahashi
特別出演:住田正幸(広島大学大学院理学研究科附属両生類研究施設・教授)、松岡孝明(湘南美容外科クリニック・副総括院長)、八代嘉美(東京女子医科大学 先端生命医科学研究所)、伊藤通朗(日本ラエリアンムーブメント・代表)
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