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映画『氷上の王、ジョン・カリー』からLGBTQを考える

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映画『氷上の王、ジョン・カリー』からLGBTQを考える

現在、アップリンク渋谷にて公開中の映画『氷上の王、ジョン・カリー』。映画に描かれるジョン・カリーの人生を通して、「同性婚」を含む“性差別”など、“ジェンダー”“セクシュアリティ”“LGBTQ”ついて考えるきっかけになるのではと考え、アップリンク渋谷マーケットでは、「映画『氷上の王、ジョン・カリー』からLGBTQを考える」をテーマに書籍を取り集めました。

是非、映画ご鑑賞時にお立ち寄りください。


■フィギュアスケートとジェンダー――ぼくらに寄り添うスポーツの力(現代書館)
後藤太輔【著】 定価:本体1,800円(+税)

佐藤信夫氏推薦!
朝日新聞社現役記者が描き下ろす〝自国ファースト〟とは無縁の新しいスポーツジャーナリズム。銀盤から球場まで、スポーツという鏡に映された課題に触れながら、これからのスポーツ文化と社会とのつながり方を提案する。

■『BOYS 男の子はなぜ「男らしく」育つのか』(DU Books)
レイチェル・ギーザ【著】冨田直子【訳】 定価:本体2,800円(+税)

女らしさがつくられたものなら、男らしさは生まれつき?
男性、女性、すべての人のために。
フェミニズムが台頭する今だからこそ、「男らしさ」の意味も再考するとき。

自身も男の子の親である著者のギーザは、教育者や心理学者などの専門家、子どもを持つ親、そして男の子たち自身へのインタビューを含む広範なリサーチをもとに、マスキュリニティと男の子たちをとりまく問題を詳細に検討。
ジャーナリスト且つ等身大の母親が、現代のリアルな「男の子」に切り込む、明晰で爽快なノンフィクション。

■『LGBTQを読み解く―クィア・スタディーズ入門』(ちくま新書)
森山至貴【著】定価:本体800円(+税)

「偏見がない」では差別はなくならない。
最近よく見かける「LGBT」という言葉。メディアなどでも取り上げられ、この言葉からレズビアン、ゲイの当事者を思い浮かべる人も増えている。しかし、それはセクシュアルマイノリティのほんの一握りの姿に過ぎない。バイセクシュアルやトランスジェンダーについてはほとんど言及されず、それらの言葉ではくくることができない性のかたちがあることも見逃されている。「LGBT」を手掛かりとして、多様な性のありかたを知る方法を学ぶための一冊。

■『同性婚 だれもが自由に結婚する権利』(明石書店)
同性婚人権救済弁護団【編】 定価:本体2,000円(+税)

同性婚を認めないのは、憲法違反
「同性婚が認められないのは人権侵害だ」として全国455人の当事者が日本弁護士連合会に人権救済申立てを行った。当事者の声を織り交ぜながら法制化されていないことによる不利益を明らかにすると共に婚姻制度に関わる憲法や民法の論点、同性パートナーシップ制度などを解説。

■ZINE『ドミナントストーリー -わたしは男の子』
カナイフユキ【著】定価:本体¥500(税込)

ーーお返事が遅れてごめんなさい。
お元気ですか?こちらは直立したペニスのイメージとは正反対の、非男性的で不安定な状態です。
ーー(本文より)

母に受け入れられなかった自己、映画スターの中に見出してしまう自己、男性中心の社会規範に沿えずに失敗してしまう自己、性別や年齢から逃げ出してしまう自己、自分から逃げ出してしまう自己…。返事が書けずに溜まってしまった母からの手紙にどう返したらいいのか考えるところから始め、社会に要請される常識と自分の欲求とに引き裂かれ「安定的なセルフ・イメージを持てないこと」について考えがまとめられたテキスト。

『ヨーロッパ・ジェンダー文化論-女神信仰・社会風俗・結婚観の軌跡』(明石書店)
浜本隆志/伊藤誠宏/柏木治/森貴史/溝井裕一【著】 定価:本体2,400円(+税)

男性史観が主流のヨーロッパ史研究において、ジェンダーの問題は一部の女性史観学者を除きほとんど無視されるか排除されてきた。本書は、古代から現代までのヨーロッパ史における男女のあり方をジェンダーの視点から通史的に再検討する。


■映画『氷上の王、ジョン・カリー』とは

「男だから」という理由で父親から認められなかった「バレエダンサーになる」という夢を氷上で叶えたジョン・カリー。アイススケーターになった後も「男が華やかに踊るなんて」と揶揄される中、アイススケートにバレエメソッドを取り入れながらもオリンピックでの金メダル獲得などの実績を残し、アイススケートを芸術の領域まで昇華させた伝説的フィギュアスケーターのドキュメンタリー映画です。

ジョン・カリーは、1976年インスブルック冬季五輪にて金メダル獲得直後、オフレコ取材であったにもかかわらず、同性愛者であることをマスコミによってアウティングされました。

当時、カムアウトしていた一流選手は、わずか3人。同性愛が公的にも差別されていた時代に、ゲイであることが好評されたメダリストの存在は、世間を驚かせ、政治論争にまで発展しました。その後カリーは、1991年にエイズを発症し同年引退。1994年、元恋人の名優アラン・ベイツの腕に抱かれ、44歳という若さで亡くなっています。