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没後2年追悼上映:ドキュメンタリー映画『トニー・コンラッド:完全なる今』

詳細 DETAIL

60年代NYアンダーグラウンド音楽シーンとの関わりに始まり、その生涯を通して作曲家・ヴァイオリン奏者・映像作家・教育者として多岐にわたる表現活動を展開したアーティスト、トニー・コンラッド。彼が他界してから早くも2年。その命日に、アメリカの音楽レーベル「Table of the Elements」との仕事で知られる映画監督・写真家のタイラー・ハビーによるドキュメンタリー映画『トニー・コンラッド:完全なる今』を一夜限りで特別上映(日本語字幕付き)。上映前には奈良在住の音楽家で、トニー・コンラッドをリスペクトする曽我大穂のアコースティック・ライブあり。

上映作品

『トニー・コンラッド:完全なる今』(2016年/95分/アメリカ/英語/日本語字幕)


監督・脚本:タイラー・ハビー
製作:ポール・ウィリアムズ、クリスティーヌ・ビーブ
日本語字幕制作:Union Pole
出演:トニー・コンラッド、ジョン・ケイル、ジム・オルーク、デヴィッド・グラブス、モービー、トニー・アウスラー、他

この映画は芸術家、ミュージシャン、そして教育者であるトニー・コンラッドの先駆者的な人生と作品に迫るドキュメンタリーです。トニー自身の音楽と映像の記録だけでなく、これまでの22年間にわたるトニーと彼の協力者の私的な映像記録を交え、彼の人物像を探っていきます。作品の構成はコンラッド自身のアートの作り方を映すように、彼の意識の奔流、まさに広く自由に連想していく予測不可能のアプローチで作成されており、コンラッドの素晴らしい人生とアートの真髄を捉えているのです。

ハビーの映画は、ニューヨークのバッファローでの生活から、 メディア教授、愉快で最高にエネルギッシュ、そして楽しいアブストラクト芸術を創作する熱意を持つ男だったコンラッドをあらゆる面から捉えている。 ── シカゴ・トリビューン紙

『トニー・コンラッド:完全なる今』は、トニーの非日常的な人生を通して見ることで人々の一般的なドキュメンタリー映画の考えを劇的に変えようとしている。そこには彼の人生と作品への理解が明確に残されている。 ── FILMMONTHLY


ライブ出演

曽我大穂Cinema Dub Monks/仕立て屋のサーカス

トニー・コンラッド

1940年3月7日ニューハンプシャー生まれ。2016年4月9日ニューヨークにて逝去。この時代の偉大なアメリカ人芸術家の一人だが、彼と彼の作品はあまり広く知られていない。1960年代初期から彼の映画と楽曲が脚光を浴びるようになり、バンドのThe Velvet Undergroundの結成に一役買う。後年には芸術の新しい世界を開拓する。

タイラー・ハビー

1969年カリフォルニア、パロアルト生まれ。サンフランシスコ芸術大学で映画と写真を学び卒業後、『The Devil and Daniel Johnston』を含む30作以上のドキュメンタリー映画を編集する。『トニー・コンラッド:完全なる今』は、彼の初長編映像。今まで国際的に上映されている革命的で不敬的な短編映画を多数監督した。1994年以降、Avant/Experimentalレーベル、Table of the Elementsと関わりのあるファウスト、灰野敬二、ジョン・フェイヒー、ジム・オルーク、トニー・コンラッドなどのアーティストの写真や映像記録を作成するようになる。現在はArtillery誌にマイク・ケリー、ジョン・ウォーターズ、ジョン・バルダサーリなどの写真を定期的に寄稿している。
http://www.tylerhubby.com/

曽我大穂

音楽家、多楽器奏者。映像などを使い1本の映画のような物語性の高いライヴを展開し続けるシネマティック・バンド「CINEMA dub MONKS」を率いる。ハナレグミ、二階堂和美、原田郁子、照井利幸(BLANKEY JET CITY)、キセルなど、様々なミュージシャンのライブサポートやレコーディングとしての活動でも知られている。2016年は持田香織(Every Little Thing)の曲のアレンジプロデュースを手掛けた。また、テレビCM音楽の演奏や制作(洋服の青山、スプライト、富士ゼロックス、ライフカード、他)や、小説家いしいしんじとのセッションなど様々なジャンル(映画/ダンス/演劇/写真家)との音楽制作演奏も多く手掛けている。これまでにCINEMA dub MONKSとして3枚のCDアルバムと1枚のアナログ盤をリリース。
http://www.cinemadubmonks.jp
http://dubmonks.exblog.jp