松江哲明監督作品。2012年公開。第25回東京国際映画祭での観客賞受賞をはじめ、国内外の数多くの映画祭で受賞/出展を繰り返し、劇場公開では2万人を超える動員を集めるなど、各所で大きな反響を呼ぶ。
ディジュリドゥ奏者・GOMA は、2009年11月に首都高速で追突事故に遭遇。記憶の一部が消えてしまったり新しいことを覚えづらくなるという高次脳機能障害の症状が後遺し、後にMTBI (軽度外傷性脳損傷)と診断された。
一時はディジュリドゥが楽器であることすらわからないほど記憶を失っていたGOMAがリハビリ期間を経て徐々に復活する過程を、彼と妻すみえの日記を交えて振り返りつつ、突然異なる映像が頭の中に飛び込んでくる症状「フラッシュバック」をアニメーションで表現。WWWで行なわれたGOMAのスタジオライブの模様と過去映像、そしてフラッシュバックが共存する、文字通り「全く新しい形の3D映像作品」であり、まぎれもない「家族愛の物語」である。
オーストラリア先住民族の管楽器ディジュリドゥの奏者・画家。4年に渡るディジュリドゥ修行の旅から帰国後、音楽フェスや海外にも活動の幅を拡げ勢いに乗っていた2009年追突事故に遭い「外傷性脳損傷による高次脳機能障害」と診断され、過去10年ほどの記憶の多くを失い新しいことも覚えずらくなる記憶障害を患い活動を休止。交通事故から2日後、脳損傷の後遺症でひかりを過敏にキャッチするようになり、自身が見ているひかりの世界を題材に絵画制作を突然はじめる。
11年再起不能と言われた音楽活動も苦難を乗り越え再開。GOMAの復帰を描いたドキュメンタリー映画「フラッシュバックメモリーズ3D」が第25回東京国際映画祭にて観客賞、韓国全州映画祭で最優秀アジア映画賞を受賞。また事故後のGOMAの活動を取り上げたTV番組「旅のチカラ(NHK)」「ハートネットTVブレイクスルー(Eテレ)」など様々なTV番組にも出演。現在は音楽活動のみならず絵画展、講演会と多岐に渡り活動中。2016年7月末に初書籍「失った記憶 ひかりはじめた僕の世界」が出版される