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サイモン・フィッシャー・ターナー来日スペシャルイベントDAY2:サイモン・フィッシャー・ターナー×牧野貴『無題/新作』上映 併映:『BLUE ブルー』

詳細 DETAIL

映画監督デレク・ジャーマンの多くの作品で音楽を手がけた作曲家サイモン・フィッシャー・ターナーが、5月21日(土)~22日(日)に新国立劇場で上演される高谷史郎(ダムタイプ)ディレクションによるダンス公演『CHROMA(クロマ)』で音楽監督を務めるため来日します。それに先立ち、アップリンクでは、サイモン・フィッシャー・ターナーのイベントを催します。

5月19日(木)は、映像作家・牧野貴の作品にあわせて、サイモン・フィッシャー・ターナーがライブで演奏する、新作発表イベントを行います。また、イベントの前にはサイモン・フィッシャー・ターナーが音楽を担当したデレク・ジャーマンの遺作である、74分間の青一色だけの映画『BLUE ブルー』を上映します。

ご来場をお待ちしています。

浅井隆


定員:55名

▼『無題/新作』(2016年/35分/1:1.85/カラー)

映像:牧野貴
演奏:サイモン・フィッシャー・ターナー

▼『BLUE ブルー』(1993年/74分/DVD上映)

監督:デレク・ジャーマン
出演(声のみ):デレク・ジャーマン、ティルダ・スウィントン、ナイジェル・テリー、ジョン・クエンティン
音楽:サイモン・フィッシャー・ターナー、ピーター・クリストファーソン、ブライアン・イーノ、カロル・シマノフスキ、エリック・サティ

映画史上最もミニマルで美しい究極の映画。始めから終わりまで青一色の映画『BLUE』は、エイズで亡くなったデレク・ジャーマン最後の作品で、フランスの画家、イヴ・クラインに捧げた映画である。“青”は観る者の心の状況によって色が違って見える。覚醒、瞑想、至福…。
『BLUE』は、溢れ出す奔流というよりは、静かに澄み渡り、穏やかな、包まれた湖のような作品であり、観客全員がそれを分かち合うために招待された、パーソナルな旅なのである。


サイモン・フィッシャー・ターナー/Simon Fishre Turner

音楽家。ザ・ガジェッツなどのグループ活動を経て、1987年に「キング・オブ・ルクセンブルグ」名義でアルバムをリリース。並行して、デレク・ジャーマンの映画『カラヴァッジオ』などのサウンドトラックを制作する。1990年、実名をアルバム名とした『サイモン・フィッシャー・ターナー』を発表。ソロアルバムや映画音楽で展開するサウンドの出発点となる。執拗なサンプリングや音の断片のコラージュ、無国籍なアンビエント・ミュージックを特徴とする。現在も、積極的な創作活動をおこなっている。
http://www.simonfisherturner.com


牧野貴(映画作家)

2001年日大芸術学部映画学科撮影・現像コース卒業後、単独で渡英、ブラザーズ・クエイに師事する。2002年よりテレシネ・カラーリストとして多くの劇映画、ミュージックビデオ、CF、アーカイブの色彩調整を担当する傍ら、2004年より単独上映会を開始する。フィルム、ヴィデオを駆使した、実験的要素の極めて高い、濃密な抽象性を持ちながらも、鑑賞者に物語を感じさせる有機的な映画を制作している。また、ジムオルーク、ローレンス・イングリッシュ、コリーン、マシネファブリーク、大友良英、山本精一、渡邊琢磨、カール・ストーン、タラ・ジェイン・オニール、イ・オッキョン等の前衛音楽家と共同作業においても、世界的に高い評価を獲得している。2009年には上映組織「+」プラスを立ち上げ、今まで日本に紹介される事の無かった映画作品を多数上映している。2011年よりエクスパンデッドシネマプロジェクトを開始、ヨーロッパ、北米、南米、オーストラリア、アジア等数多くの国際映画祭で受賞、上映多数。作品の発表は主に映画祭、映像芸術祭、音楽祭などの他、映画館、美術館やギャラリー、ライブハウスでも行い、その活躍の場は増幅を続けている。現代日本実験映像界を率先する作家である。