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コラボ・モンスターズ!!の魔

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特集“高橋洋”

「黒沢清、清水崇は幽霊好き系、高橋洋は宇宙人好き系」
「…え、それって何なの?」

「コラボ・モンスターズ!!」の一篇『旧支配者のキャロル』が2012年映画芸術ベストテン4位にランクインした。人気ブログ「偽日記」で高橋洋、黒沢清、清水崇らの映画を取り憑かれたかのように語り続ける古谷利裕氏をお招きし、高橋洋とは何なのかを探る上映+トークライブを開催します!
『ソドムの市』『狂気の海』『恐怖』を経て、『旧支配者のキャロル』で人間ドラマに踏み込んだ高橋洋の変貌とは何なのか。そもそも彼が試みてきたこととは何だったのか。たぶんよく判ってない本人に古谷氏が鋭く斬り込む“丸投げ”トークにご期待下さい。

【タイムテーブル】

19:00~[上映]
高橋洋ミニコラボ3部作

ミニコラボとは、映画美学校初等科生をスタッフに、撮影1日、ノーライトで撮られた実習作品。予算わずか1万円で血と暴力と愛憎が渦巻くあまりにも強引な世界…。新作『炎の天使』は狂気の演劇集団を描くスペクタクル。予算はさらに下がって5000円!

※写真は新作『炎の天使』

①『おそらく悪魔が』(2009/9分/MiniDV)
出演:伊野紗紀、渡辺あい、田代正明、相良実和子

②『続・おそらく悪魔が』(2011/9分/MiniDV)
出演:きむらゆき、八幡みゆき、若栗有吾、東村論弥、鈴木英生、茂木俊幸

【新作】『炎の天使』(2012/9分/HDV)
出演:きむらゆき、中川智明、小保方裕哉、野呂悠輔、杉原まり子、猪野浩晶
 


19:30~[上映]
2012年映画芸術ベストテン4位『旧支配者のキャロル』

(2011/47分/HDV)

『女優霊』以来こだわり続けてきたバックステージを舞台に高橋洋が描く“真の人間ドラマ”。「20世紀には恐怖だったものがドラマに変わる瞬間!」(Phew)。
監督・脚本:高橋洋
出演:松本若菜 中原翔子 津田寛治 本間玲音 伊藤洋三郎


20:20~[トーク]
コラモン・トークライブwith 古谷利裕

「高橋洋がやってきたことって何だったんでしょう、古谷さん?」

古谷利裕氏曰く「黒沢清、清水崇は幽霊好き系、高橋洋は宇宙人好き系」。「え、それって何なの?」。『ソドムの市』『狂気の海』『恐怖』を経て、『旧支配者のキャロル』で人間ドラマに踏み込んだ高橋洋の変貌とは何なのか。そもそも彼が試みてきたこととは何だったのか。たぶんよく判っていない本人に人気ブログ「偽日記」の古谷氏が鋭く斬り込む“丸投げ”トークにご期待下さい。

トークゲスト:古谷利裕(画家・評論家)

1967年神奈川県生まれ。主な展覧会は「VOCA2002」(上野の森美術館)「日本現代美術特別展」(韓国国際アートフェア)「組立」(masuii R.D.R)「アートプログラム青梅2011」(青梅市立美術館)など。著書は『世界へと滲み出す脳』、『人はある日とつぜん小説家になる』。ブログ「偽日記」http://d.hatena.ne.jp/furuyatoshihiro/


21:30~[上映]
古澤健監督作

①『パンツの名』(2009/8分/MiniDV)

古澤健のミニコラボ。あなたは、元カノが自分の恥ずかしい振る舞いを他人にばらしてしまっていたことを知ったらどう感じるだろう?しかもばらした相手が元カノの現カレだとしたら? 果たして怒りの鉄拳は炸裂するのか?
監督:古澤健
出演・スタッフ:石川大輝、浦上毅郎、大坂春菜、大野大輔、川島玄士、小岩貴寛、中山敦介、半田佑介、芳士戸一成、渡部佐枝子

②『love machine』(2011/27分/HDV)

前作『making of LOVE』に続く古澤健の男の“LOVE道”。本能のままに女を追いかけ回すの主人公の姿はまるで古典落語の人物がそこにいるかのようである。
監督:古澤健
出演:石川貴雄 小山可奈子 猪原美代子 小川絵理奈


22:10~[トーク]
コラモン三監督による本日のおまけトーク

「コラボ・モンスターズ!!」とは


高橋洋・西山洋市・古澤健の3監督による短編映画製作&上映プロジェクト。これからの時代の新たな「娯楽映画」開発のために上映と対話を繰り広げている。通称「コラモン」は2012年5月、『旧支配者のキャロル』『kasanegafuti』『love machine』の三本立て公開から出発した。今後はテーマによってプログラムを様々に組み変えながら3作品の上映と他では聞けない映画トークを続行する。


今回休映作品
『kasanegafuti』 (2011/27分/HDV)
監督:西山洋市
出演:宮田亜紀 鈴尾啓太 名久井茉那 内木英二 川村基之
三遊亭円朝『真景累ヶ淵』をわずか27分間に凝縮し、むき出しにする試み。西山洋市が取り組み続ける“マゲを着けない時代劇”の一作。



高橋洋
1959年、千葉県生まれ。森崎東監督によるTVドラマ「離婚・恐婚・連婚」で脚本家デビュー。以降、映画やオリジナルビデオの脚本を多数手がけ、1995年『女優霊』(中田秀夫監督)の脚本を担当、同作は後のJホラーの礎となる。そして、『リング』(1998)では、原作小説を大胆に脚色、続く『リング2』(1999)、『リング0~バースディ』(2000)の脚本も手がけ、Jホラーを代表する脚本家としての地位を確立した。2004年には初の長編監督作品『ソドムの市』を発表。監督作として、中原翔子を主演に迎えた壮大なスケールの短編 『狂気の海』(2007)、Jホラーシアター・シリーズ完結編として制作された『恐怖』(2009)がある。脚本家としての主な作品には『復讐THE REVENGE 運命の訪問者』、『インフェルノ蹂躙』(1997)、『蛇の道』(1998)、『発狂する唇』(1999)、『血を吸う宇宙』(2001)、『おろち』(2008)など。著書には「映画の魔」(青土社)がある。

西山洋市
1959年、神奈川県生まれ。「おろし金に白い指」(高橋洋脚本、1991)、「ぬるぬる燗燗」(1992)、「ぬるぬる燗燗の逆襲」(1992)、「ホームビデオの秘かな愉しみ」(1993)など実験的なTVドラマでキャリアをスタート。1996年にピンク映画としてリメイクされた『ぬるぬる燗燗』も含めた「ぬる燗」シリーズは『桶屋』(2000)、『INAZUMA稲妻』(2005)、『死なば諸共』(2006)を経て『kasanegafuti』に至る「現代劇の皮をかぶった時代劇」の萌芽。97年の『痴漢白書劇場版II』は「青春メロドラマ」であった。その他の監督作に『完全なる飼育 愛の40日』(2001)、『稲妻ルーシー』(2004)、『運命人間』(2004)、『グロヅカ』(2005)、自主製作の『吸血鬼ハンターの逆襲』(2008)など。共同脚本作品として黒沢清監督『蜘蛛の瞳』(1998)、塩田明彦監督『月光の囁き』(1999)がある。

古澤健
1972年、東京都生まれ。大学卒業後に製作した『home sweet movie』が、1997年度のPFFで脚本賞を受賞。同年、映画美学校に入学し、黒沢清、高橋洋、塩田明彦らに学ぶ。1998年に卒業作品として監督した『怯える』がフランスのクレルモンフェラン短編映画祭に招待される。その後、演出助手として、黒沢清監督『回路』、瀬々敬久『RUSH!』等の現場に参加する。 2002年、瀬々敬久監督『超極道』で脚本家デビュー。黒沢清監督『ドッペルゲンガー』の脚本を経て、2004年『ロスト☆マイウェイ』で劇場用映画監督デビュー。主な監督作品に、『オトシモノ』(2006)、『トワイライトシンドローム デッドクルーズ』(2006)、『making of LOVE』(2010)がある。2011年公開の『アベックパンチ』での人気コミック映画化をはじめ、2012年には橋下愛主演作『Another アナザー』、武井咲主演作『今日、恋をはじめます』の2本のメジャー作品を手掛ける。

▼コラボモンスターズ!!予告編