多くの観客が喝采した前作『スマートライフ』から7ヶ月という短い期間で製作された『マイルドエイト』。真次、山口両監督にとって、脚本という形式を一切用意せずに挑んだ二作目となる。注目の俳優陣は、前作に引き続き出演の原田シェフ(イサ役)、末吉康一郎(スエ役)を軸に、清水鉄也、青木伸仁、杉浦勉が脇を固める。中盤には、イギリス演劇仕込みの寺部隼人(編集者役)の軽快なステップも見所。演技経験が浅いながらも初々しい表情で輝く女優陣。そして演技未経験とは思えない堂々とした存在感の星耕治(外山の患者役)。劇中音楽も兼任する山口の作り出す魅惑の音楽がサスペンスフルな世界を醸し出す。記憶の曖昧さが友人の顔すらも分からなくさせてしまう。本物の外山は一体誰なのか？外山は一人の人間なのか？謎が謎を呼び恋が恋を呼ぶ・・・。あなたの隣にいる友人は外山かもしれない。。。
【ストーリー】
小説家のイサは、友人のピアニスト外山から半年間だけ部屋を借りることに。しばらくして探偵学校に通うスエがイサを訪れた時、外山の妻を名乗る女が夫を探しにやってきて・・・。原稿を投函し、お詣りをした神社でマイという女のコと恋に落ちるイサ。夫を探す女から外山の行方を探り始めるスエ。イサの恋がうまく転がりはじめた時、マイがフランスへ。言い争いで仲違いした二人は想いが募るばかり。外山に大金を貸している男や外山から薬を買っているという怪しい男など外山を巡る人物によって一層謎が深まってゆく。。。イサ、スエ、外山、マイが徐々に奇妙な関係で絡まり始める。
